首や腰が座らない子どもは、ベッドで横になって過ごす時間が長くなりがちです。座る時間をどう作ればいいのか、悩むことはありませんか?
私たちの娘さくらも、首も腰も座っておらず、ベッドで横になって過ごすことが多くありました。そこで2023年に、初めての座位保持椅子として『シュクレN』を用意しました。
シュクレNを選んだ理由、当時使った補装具の制度、使ってみて変わったことをまとめました。初めての座る椅子を考えているご家族の参考になれば嬉しいです。
座る時間を増やしたかった
さくらは人工呼吸器を使い、気管切開をしています。医師やPTからは、たん吸引をしやすくするためにも、仰向けだけでなく横向き、できればうつ伏せなど、体の向きを変えることが大切だと聞いていました。
リハビリでは座る練習もしていましたが、PTさんに体を支えてもらって5~10分ほどでした。椅子があれば、もう少し長く座る時間を取れそうだと考えたのが、座位保持椅子を探し始めたきっかけです。
シュクレNを選んだ理由

シュクレNを選んだのは、医療関係者や支援者など、何人もの方から勧められていたからです。母乳外来でお世話になったクリニックの先生からも、「小さい子から使える」とシュクレNを勧められていました。
当時は、ほかの座位保持椅子と比べることはあまり考えていませんでした。何人もの方が勧めてくれるので、「良いんだろうな」と感じていたのが正直なところです。
シュクレNは、福祉用具メーカー『アシスト』の、赤ちゃんから使える姿勢保持用のクッション座いすです。メーカーの公式ページで紹介されている主な特長は、次のとおりです(2026年10月時点)。
- 対象は約0歳~3歳
- ヘッドレストの高さ・前後・角度を調整できる
- 寝た姿勢から座った姿勢まで、角度を調整できる
- カバーはマジックテープで外して洗える
- 腕や胸を支えるクッション(ミニクロ)をオプションで付けられる
価格やサイズ、定額のレンタルについては、メーカーの公式ページで確認してみてください。
補装具の座位保持椅子で申請
ここからは、2023年当時の制度で申請した、私たちの体験です。今の制度とは名前や扱いが変わっているので、このセクションの後半で今の状況もまとめます。
当時、補装具(体の機能を補う用具の購入費を支給する国の制度)には、子ども向けの『座位保持椅子』という種目がありました。体に合わせて作る本格的な『座位保持装置』とは、別の種目です。
補装具は原則として、1つの種目につき1個までの支給です。私たちは、小さいさくらにまずは座れる椅子を用意し、少し大きくなってから、家用と児童発達支援用に高額な座位保持装置を作りたいと考えていました。そのため、座位保持装置の枠は使わず、座位保持椅子として申請しました。
その後、2つの種目の名前は次のように変わっています。
| 2023年当時の名前 | 今の名前 | 変わった時期 |
|---|---|---|
| 座位保持装置 | 姿勢保持装置 | 2024年4月 |
| 座位保持椅子 | 車載用姿勢保持装置 | 2025年4月 |
国は、座位保持椅子が主に車載用として支給されていることを理由に、2025年4月に名称を変更しました。家で使う椅子を、今も同じ形で申請できるとは限りません。検討するときは、どの種目で申請できるかを、自治体の障害福祉の窓口と主治医に確認してみてください。
なお、吸引器や吸入器などの『日常生活用具』は、市区町村の事業で、補装具とは別の制度です。
申請から納品までの流れ

補装具は、申請して支給が決まってから購入するのが基本の流れです。一般的には、次の順番で進みます(必要な書類は、用具や自治体によって違います)。
- 主治医などに意見書を書いてもらう
- 業者から見積書をもらう
- 意見書・見積書などをそろえて、市区町村に申請する
- 支給が決まってから、業者が納品する
私たちの場合は、主治医に意見書を書いてもらい、福祉用具の業者さんから見積書を受け取って、市に申請しました。納品までの間は、業者さんに手配してもらったシュクレNをレンタルして使いました。2022年12月にレンタルを始め、2023年2月に購入したシュクレNが届き、その場でフィッティング(体に合わせた調整)をしてもらいました。
補装具の購入費は、原則として基準額の範囲内で1割を自己負担します。基準額を超えた分は、全額自己負担となります。私たちは腕を支えるクッション(ミニクロ)も付けて購入し、基準額を超えた分を少し自己負担しました。
また、支給が決まる前に購入したものは、支給の対象になりません。先に買ってしまわず、まずは自治体の窓口に相談してみてください。
座って遊べるようになった

シュクレNを使い始めて一番変わったのは、座って過ごす時間ができたことです。購入までのつなぎにレンタルしたときから使い始め、少しずつ座る時間を延ばしていきました。
訪問保育(保育士さんが家に来てくれるサービス)では、それまでベッドに寝たまま遊んでいました。シュクレNが来てからは、座って遊ぶようになりました。最初は1時間ほどから始めて、2時間ほど座れるようになりました。
テレビも見やすくなったと感じています。ベッドでは背中にクッションを挟んで高さを出していましたが、体は斜めのままでした。シュクレNでは、もう少し上体を起こせるようになりました。
座れる時間や過ごし方は、お子さんの状態によって違います。座る時間をどのくらい取ってよいかは、主治医やPTに相談しながら進めてみてください。
【ブログカード:あわせて読みたい】
URL:(訪問保育の記事の公開後に追加)
購入後に何度か調整した
シュクレNは既製品なので、さくらの体に合わせた調整が必要でした。さくらは後頭部の片側が平らになっていて、そのままでは頭の位置が合わなかったためです。
成長に合わせた調整も含めて、購入後にメーカーのアシストさんに3~4回調整してもらいました。既製品でも、体に合わせて何度か調整が必要になることがあります。購入前に、調整を依頼できるか業者さんやメーカーに確認しておくと安心です。調整の受け方は、購入前に業者さんやメーカーに確認してみてください。
まずは主治医と窓口に相談を
シュクレNは、さくらの成長に合わせて使い続け、サイズアウトした今は使っていません。今は家用と児童発達支援用に、姿勢保持装置を使っています。姿勢保持装置のことは、別の記事で紹介する予定です。
座ることが難しい小さな子にとって、座位保持椅子は『初めての座る場所』の選択肢の1つになると思います。お子さんに合う形を、相談しながら見つけてみてください。
初めての座る椅子を考えるときに、相談しておきたいことです。
- 座る時間や姿勢について、主治医やPTに相談する
- どの制度・種目で申請できるか、自治体の障害福祉の窓口で確認する
- 合うかどうか、レンタルなどで試せないか、業者さんやメーカーに聞いてみる



コメント