SMAとは
脊髄性筋萎縮症(せきずいせいきんいしゅくしょう)は筋肉が弱くなっていく病気です。
背骨の中には脊髄(せきずい)と呼ばれる神経の束があります。SMAはこの脊髄の中にある、筋力および運動のために不可欠な「運動ニューロン」と呼ばれる神経細胞の消失(脱落)が起こります。
赤ちゃんから大人まで幅広い年齢層で発症しますが、1歳半までに発症するタイプの割合が高いです。乳児~小児期に発症する割合はおよそ10万人に1~2人と言われています。
SMAの原因
ほとんどのSMAはSMN1という遺伝子の変化が原因です。この遺伝子は筋肉を動かすために必要なSMNタンパク質を作っています。SMAの人はSMN1遺伝子の一部を持っていない、もしくは持っていても変化しているためにSMNタンパク質を作ることができません。
SMN1遺伝子に似たSMN2遺伝子からもSMNタンパク質が作られますが、その量はわずかです。SMNタンパク質の量が少ないと、筋肉だけでなく、消化器や骨など、体のさまざまなところで影響が出るとされています。
SMAの遺伝
SMAは常染色体劣性遺伝性疾患(じょうせんしょくたいれっせいいでんせいしっかん)です。これは両親からそれぞれ1つずつ、変化のあるSMN1遺伝子を受け継いだ子どものみ発症することを意味します。
父親由来または母親由来の遺伝子がどちらか1つだけ変異している場合は保因者と言います。保因者は発症しませんが、保因者同士の間に生まれる子どもがSMAになる確率は1/4(25%)です。
SMAのタイプ
SMAは発症時期と運動機能によってⅠ~Ⅳ型の4つのタイプに分類されます。発症時期が早いほど症状が重い場合が多いです。進行していく病気ですが各タイプの中でも人によって進行の程度とスピードは異なります。
- Ⅰ型:生後0~6ヶ月に発症、支えなしで座れない、首がすわらない事が多い
- Ⅱ型:生後7~18ヶ月に発症、支えなしで座れるが、支えなしで歩けない
- Ⅲ型:生後18ヶ月以降に発症、支えなしで歩けるが、歩けなくなっていくこともある
- Ⅳ型:青年後期・成人期に発症、運動発達は正常な場合がある
コメント
はじめまして。突然のコメント失礼します。さくらちゃん、そしてお父さんとお母さんがこの疾患に対して悩みながらも真摯に向き合う姿に感銘を受けコメントさせていただきました。希少疾患であるがゆえに情報も少なく、また医療機関も限定的であり、さくらちゃんとの生活の中で不安や戸惑いを感じることも多々あると思います。でもブログを読ませていただいた限り、お母さんがすごくSMAのことを勉強されているなぁと感じました。SMAを専門とするいち医療者として嬉しく思いました(^^)/
さくらちゃんの疾患SMARD typeⅠの場合、まだ根本的な治療法がないのが現状です。1日も早くSMAのように治療法は確立されることを願ってやみません。
コメントありがとうございます。病気が分かった当初は夫婦揃って検索魔になりましたが、情報が少なく不安を解消するには至りませんでした。根本的な治療法がないので在宅ケアに移ることになりましたが、その時は不安よりもやっと3人揃って過ごせることの喜びの方が大きかったです。
現在は沢山の方々の支援もあり、大きく体調を崩すことなく楽しく過ごすことができています。医療の発展を信じて前向きに頑張っていきたいと思います。(パパ)